オフレポ

京都オフ会レポート2008.11.23〜24

 それでは続きいってみましょう。
 翌朝携帯アラームで起きたカズナは、半分寝たようで寝ていないような睡眠だったせいかどろーんとした感じで起床……できずに、携帯を握り締めて座ったまま半眠り。
 十分ほど経過してからようやく頭がはっきりしてきたので、他の二人がまだ寝ているのを起こすようにしてカーテンを開けてみる。

(=^-ェ-^=)「……おはようございますー。何かほとんど寝れなかった」
( ̄^ ̄)「コタツで寝たせいで肩が痛い……」
( ̄◇ ̄)「何か寝返り全くしてなかったみたいで、途中で三回くらい起きちゃった」

 全員揃って微妙に不眠ちっく(笑)
 しかも家主をコタツに寝かせているという暴挙。ほんとすみませんでした雨杜さん。
 さすが漢だぜ。Σ( ̄^ ̄)ダカラチガウ!

 朝食は前日に仕込んであった雨杜さん手製のかぼちゃスコーンです。
 焼きたてが食べたいというリクエストを叶えてくれてありがとうございます。自分じゃようやりません(マテ)
 ほんのり甘くて外はかりっと、中はふわっとしてうまうまです。

 まだぬぼーっとしている三人はほとんど会話も無く、焼きたてスコーンをもりもり食べます。飲み物はイギリス王室御用達の紅茶でした。銘柄は覚えていません(台無し)

 食前、食後にかけて手早く支度を済ませて早々と雨杜ハウスを出発。
 早朝の京都はやはり寒いです。え、早朝はどこでも寒い?
 バス停に着くとちょうどバスが。そのまま順調に京都駅に着いたのですが、待ち合わせの時間より三十分も早く着いてしまいました。ちっ。←?
 バスがちょっと遅れていたようで、どうやら乗る予定のやつより一本早いものに乗ったらしい。
 とりあえず荷物をコインロッカーに詰めると、座る場所を探してそこで時間つぶし。
 その後待ち合わせ時間が近づいたので場所を移動したのですが、男性陣はなかなか現れません。連休の二日目なので、今日もすでに早い時間から京都駅は人がいっぱいいるというのに。
 大体ぼーっと待って立ってるのは寒いんだ。

( ̄^ ̄)「メールしてみますかね」
( ̄◇ ̄)「早く来いコノヤロー、って」

 冗談で言ったつもりだったんですが

( ̄^ ̄)「ちゃんとそのまま打っときました」
Σ( ̄◇ ̄)「まじかい」

※見せてくれたメール画面→『早く来いコノヤロー( ̄◇ ̄)』

いや、雨杜さんがメール打ったんだからその顔文字いらないじゃん? _| ̄|●|||


■11月23日(日)午前
 ほどなくて男性陣が合流。何だか含みがあるようにニヤニヤしていたのですが、尋ねてもヤツらは答えようとはしませんでした。何のこっちゃい。
 今日も道は渋滞しているのは確実なので、今日は初めから電車で目的地に行くことに。
 第一目的地は「鞍馬山」です。
 二つの路線を乗り継いで行ったのですが、これがまたどっちも超絶混んでいて延々立ちっぱなし。本当にどうしてこんなに人が多いんだっ。
 どんどこ入ってくる人に押されて電車の連結部に立つことになったのすけさんは

(´x`)「ここじゃ外の景色が見れない……」

 と哀愁漂わせていました。
 この電車は景色がよく見られるように普通の電車よりずっとガラスの部分が多いんですよ。その分座席も少ないですが。かはっ。

 やっとのことで鞍馬に着くと、鞍馬寺に入る前にお昼ご飯を食べようということになりました。
 時間もお昼ごはんにはちょうどいい頃合いになっています。
 つまり、午前は移動だけで費やしたということですね(吐血)
 周辺を少し回ってみたのですが、ちょうどよさげなお店は一軒くらいしかありません。
 雨杜さんは電車に乗っていた時からすでにお腹がすいていたそうで、とにかく昼はごーじゃすに行こうぜと張り切っていたのに何だか拍子抜けというか残念というか。
 結局一番初めに目星をつけた定食屋さんで食べることに。

 少し並んだだけで席につけたのはいいのですが、この店、ものすごく寒いのです。
 せっかく屋内にいるのにジャケットを脱ぐことができない。何だこの極寒の店内は!
 食事が来るのを待っている間、とうとうたまらずカズナは厨房の方へ。

( ̄◇ ̄;)「すみません、寒いんで暖房つけてほしいんですが」
(店員)「あーすみません。暖房はついてるんですが、出入り口の開け閉めが多いからなかなか涼しくならないんですよー」
( ̄◇ ̄)「………………涼しく?」

 カズナの呟きが聞こえていたのかどうかは分かりませんが、その後の店員さんのリアクションはありませんでした。
 きっと自分でも「涼しいって何だよ!」と黙って自己つっこみをしていたに違いありません。
 暖房がすでに入っているといわれてしまっては、これ以上どうしようもない。でもやっぱり入っているようには見えなかったんだけどなあ。
 やっぱ本当に「涼しく」するために冷房でも入ってたんですかね。

 店内が寒いまま注文した料理がやってきました。
 寺さんと雨杜さんとカズナが「ちりめん山椒ご飯定食」、ゆうさんが「栗ご飯定食」、のすけさんが「ひるごはん定食(いのししのシチュー)」です。
 いのししの燻製が単品でメニューに載ってたのでそれをみんなで食べようかと相談していたのですが、定食の中にそれぞれ付いているらしいと分かりちょっとお得気分に。
 

 詳しい献立は、左上から生麩、ニジマスの甘露煮、ごま豆腐、ちりめん山椒ご飯、味噌汁、いのしし肉の燻製。小鉢は何だったか忘れた。
 ちりめん山椒ごはんめちゃくちゃ美味かったっす。ごま豆腐もこくがあってうまー。( ̄◇ ̄*)
 店内は寒いが、ご飯は美味かった。そして食べ終わって外に出たら、日が出ている外の方が暖かかった(爆)


■11月23日(日)午後
 さあ、いざ鞍馬山へ。
 初めの石段と門構え、赤い灯篭に色づいた紅葉の景色はいやがおうにも気分が高揚します。

 すると少し行ったところでケーブルカー乗り場が。あれ、ここはケーブルカーで登る場所なのでござるか?
 観察していると参拝者の半分はそのまま坂を上り、残りがケーブルカーに乗る列に並んでいるようです。

( ̄^ ̄)「どうしますかね」
|`)「僕たちだけならそのまま登っちゃうとこですけど、ここはカズナさんとゆうさんの足がもつかどうかによるんじゃないですか?」
(´x`)「男性陣が登って、女性陣がケーブルカーに乗って競争というのもいいですね」

 考慮対象に永遠の女子高生な漢が入っていないことはこの際おいといて(え)、何だか知らないけど決定権がカズナに委ねられてしまいました。
 ケーブルカーは有料だしえらい長い列になってるし、まあ登っても大丈夫だろということでそのまま坂を上ることに。
 しかし視認できる第一の建物に着いてから、ここから更に二十五分ほど登山することになると知って激しいショックを受けるカズナ。
 いや、ここの傾斜すごいんですよ。ほんと登山ですから。

 途中、天狗おみくじのある場所で休憩。寺さんとゆうさんと雨杜さんはお参りとおみくじをやっているようでしたが、残る長老二人は居残って座ります。

(´x`)「体力回復できる時にしておいた方がいいですよ」
( ̄◇ ̄)「そういや、のすけさんの通勤二時間ってずっと座れないんですか?」※行きの電車でそんな話題があった
(´x`)「ほぼ座れません」
( ̄◇ ̄;)「そうなんですか」
(´x`)「座ろうと思うからいけないんです、人間諦めが肝心ですよ」
(つ◇ ̄)「……あと悟りですね」

 何だかのすけさんに後光が差して見えました。

 鞍馬の紅葉は七分くらい。
 本殿までは景色を見ながら歩いていたんですが、いよいよ霊山入り口から更に上へと登り始め、最後の魔王殿に着く頃には「はーはー」言ってるだけ。
 とにかく登る、俺は登る、とにかく登るんだ的な勢いでした。
 景色? アップダウン激しいし、足場は悪いしでよそ見したら落ちるっちゅーねん。

 六百五十万年前に金星から地球の霊王として天降り、地上の創造と破壊を司る護法魔王尊が安置されている(パンフレットより)らしい魔王殿に着いたら、どこかの団体さんが祈祷をされているところでした。
 とりあえず座りたかったので、自分も祈祷する振りして細長い背もたれなしのベンチに座ろうとするカズナ。

Σ( ̄◇ ̄;)「ぎゃぁっ」
Σ( ̄^ ̄)

 思ったよりベンチの幅が無くて、より後ろに座ろうとしたカズナは危うくそのまま後ろに転がるところでした。ああ、危ない。

( ̄^ ̄)「カズナさんは素で萌えですね」

 と言われましたが、たまたまです。本当のカズナは常に冷静で颯爽と歩く大人な(以下略)
 魔王殿で一休み後、さあ、ここから更にお隣の貴船神社までひたすら歩きます。大方下りですが、下りの方が足にかかる負担は大きいのは明白。
 しかもちゃんとした階段状になってないねん。浮き上がった気の根っこがトラップのようにそこらじゅうにあるし、土の地面って滑るじゃない。しかも傾斜なんだぜ。

Σ( ̄◇ ̄;)「ぎゃぁぁぁぁ」※ずるっと滑った
Σ|`)Σ(=^・ェ・^=)「大丈夫ですか!」

(´x`)←満員通勤電車で鍛えた足腰で一人先を行く男
( ̄^ ̄)←若いし、漢だからやっぱりずんずん先を行く女子大生

 パンフレットの数字で計算してみると、距離的には全部で二.五キロ。貴船神社の敷地まで降りるまでにかかった時間は、途中挟んだ短い休憩も合わせて二時間半。
 二時間半山を登って降りていたのです。貴船に着いた時にはもう足ががくがくです。
 真面目に一歩あるくたびに足が震えるんですよ、うおおお。
 とにかく疲れたので店先でみたらし団子を焼いて売っているお店で休憩することに。
 団子を焼いているのが小学生の男の子で、お客さんへの受け答えもしっかりできているのにびっくりです。他にもお手伝いをしている女の子がいましたが、こういったおうちの子は連休中は遊びに行くなんてできないんでしょうねえ。お駄賃いっぱいもらってください、親から(え)

 少し回復したので貴船神社をうろつくことに。
 本宮にはすぐ前に流れる川を眺める舞台が設置されていて、周囲に生えている紅葉もよく見えていい感じ。

 ここは水の神様を祀っているそうで、古来雨乞いをするときには黒馬を、晴れを請う時には白馬を奉納されたことから絵馬の発祥となった場所だそうです。ほへえ。
 縁結びの神様としても有名みたいで、何か長蛇の列ができています。お参りの順番を待つ列ですね。
 長老組みを残し三人が早速行きましたが、雨杜さんは立派なお守りも買っていました。い、一個千円か。ぼろい商売だな。( ̄◇ ̄;)

 さて、次は横を流れる川に沿って上流の奥宮へ向かいます。
 途中に結宮というのがありまして、磐長姫(イワナガヒメ)を祀っている社なんだそうで。超美人と言われる妹の此花咲夜姫(コノハナサクヤヒメ)と比べられて、何とも気の毒なエピソードを持つ女神さまです。
 ここもどうやら縁結びの神様らしい。ということで、さっきの三人が出動。
 待っている間立て看板にある説明を読んでいたのですが、これがなんともすごいというかえぐいというか。

 娘を嫁に出すことになり、磐長姫と此花咲夜姫の父神は婿のニニギノミコトに「姉妹二人とも嫁にどうだ」と言ったそうです。そしたら、磐長姫だけ断られたらしい。
 恥いった磐長姫は引きこもりになり、「ここから他の人の縁結びやってやるよ、ちくしょうめ」とここに留まったのだとかなんとか。がふっ。

(´x`;)「こんなエピソードで縁結びなんですか……」
(; ̄◇ ̄)「まあ、ご利益があれば人間には関係の無いことさ。HAHA」

 さあ、気を取り直して奥宮です。途中、和泉式部がお参りにきたとか禊をした川だとかありましたが、ぶっちゃけ和泉式部って誰だっけみたいな一行なので軽くスルーです。
 奥宮の立派な木の側にまたもや説明の立て看板がありました。
 どうやらここは丑の刻参りの発祥の地らしいです。何かここは色々発祥してるな(笑)
 逸話はどっかの姫が男に復讐するためにここで五寸釘を打って呪詛をかけたというものですが、そもそも丑の刻参りは呪詛だけではなく普通の祈願としても行うものなのだそうで。
 木のどこかに釘が打たれた痕があるのかなあと探してみましたが、特には見つかりませんでした。
 奥宮には玉依姫の逸話が何か書いてあったのですが、「名前はどっかで聞いたことあるけど、玉依姫って誰だっけ?」とまたもや情報不足の一行。

( ̄◇ ̄)「栗田さんがいたらよかったのにね、すごい詳しそうじゃん」
(=^・ェ・^=)「そうですねー」
( ̄^ ̄)「あー、あの人なら多分ずっと喋ってますよ。喋り倒します」
( ̄◇ ̄)「なちゅらる芸人だからね」

 和モノに強いゆえ、この場にいないのにたびたび話題になる栗田さん。
 この瞬間、ちみの二つ名は「なちゅらる芸人」になりました。おめでとう。


 この敷地内には、ある目立つ御神木が。
「連理の杉」。楓と杉が根元から合体している木です。
 はいはい、シングル向けの縁結びばっかでしたが、ここでやっとパートナー有りの人向けのイベント来ました。
 彼氏彼女のいるひと、奥さん旦那さんがいるひとは注目ですー。

 一通り回って戻って来ると、すでに一六時。本来の予定ではここから清水寺と高台寺に行く予定だったのですが、時間の都合によりここで夜間拝観することに。
 今日という日は鞍馬で終わった……。

 暗くなるまでの時間を出店の休憩所で潰し、昨日同様「川沿いで山中」の場所はなんかもーべらぼうに冷えます。

( ̄^ ̄)「温まるためにお茶を飲みましょう」
( ̄◇ ̄)「うむ」

 お茶は飲み放題だったんですね。
 しかしある不安要素も同時発生するものでありますが……。
 さてさて、あっという間にあたりが暗くなって川の中に設置された灯篭に火が入れられます。そこら中の紅葉がライトアップされてまして、昨日の宝厳院なんて問題にならないくらいこっちのが綺麗です。
 ふおーふおーと見ていたカズナ。だがしかし


Σ( ̄◇ ̄)。o0(トイレに行きたい!)

 さっきの出店で飲んだお茶です。やはりきました(じゃあ飲むな)
 公衆トイレは随分上の方で通り過ぎたし、あたりにコンビニなんてあるわけないし。
 かといって周囲の店を見回してみれば、「トイレのみのご利用はご遠慮ください」と貼り紙がしてあるじゃないですか。何という先読み行動。_| ̄|●|||
 プロ顔負けな感じで写真を撮りまくっていた雨杜さんが満足したのを確認し、周囲をチェックしながらバス停へと坂道を下ってゆきます。無い、無いぞ、トイレがぁぁぁっ。
 しかし幸い、しばらく歩いた先にあったバス停に公衆トイレがありました。
 案の定同じくトイレに行きたくなっていた雨杜さんと駆け込む。いや、ここも人の列ができていたのでとりあえず並んだだけですが。
 ここはバス停なのですが、決められた時間以降は更に下の方に仮設置されたバス停にしかバスはこないとのこと。一体どうなってんだ。
 文句を言っても仕方ないのでまた歩きます。
 仮設置のバス停にはすでにバスがいて、今なら乗り込めるぜへいへい、と意気揚々と列に並ぼうとしたのですが

( ̄◇ ̄)「あれ、他の三人は?」
|`)「さあ? まだ来てないんですかね」

 後で聞いたら写真を撮るためにどっかで立ち止まっていたそうです。
 カズナは基本転びやすい人なので、暗い道を歩いている最中に振り向いたら確実にふらつきます。ていうか転ぶ。
 なので一度も振り向かずにひたすら前進したのです。後ろに三人がいないことにさっぱり気づきませんでした(マテ)
 遅れてやってきた三人と合流した後バスのチケットを買い、バスを待ちます。
 こねえよ。
 すぐに次のバスが来るみたいなこと言ってたのに、もう何十分待たされているのだろう。
 真っ暗で、しかも極寒の山中で立ちっ放しで待つのはきついです。そのうち一組、二組と、チケットを払い戻して駅まで徒歩三十分の道のりを歩き出す人々が出てきます。

(´x`)「どうしますか」
( ̄◇ ̄)「初めはすぐ来るって言ってたのにねえ」
|`)「ここはやはりカズナさんに決めてもらいましょう」

 何でいつも決定権がカズナに回ってくるんですか。
 結局悩んだ末、歩くことに決めました。もうほんと今日は歩きっぱなしで足が大変なことになってますが、こうなりゃ全部歩いてやろうじゃねえかちくしょうめ。
 ここから先は一軒の店も無く、そして街灯も無い。本当に真っ暗な道です。( ̄◇ ̄;)ヒー
 不安定な歩きのカズナは大抵いつもダンナに掴まって歩いているので、この時ばかりは家族と来るのだったと一瞬後悔。
 だがあった。
 カズナが掴まれる腕が!












エー(=^・ェ・^;=(( ̄◇ ̄)「ゆうさんと腕組むー♪」

 しかも暖かいっ、柔らかいっ(マテ)
 これは最高だ!
 ついでに斜め前にいた寺さんのリュックについていた紐を掴んで引っ張ります。これで万全です。Σ|`)。o0(アンタダッタノカ!)

 ふと前方の方が明るくなってくる。
 何と、ずっと待っていたバスが私たちとすれ違いに上へ登っていくではありませんか。


やられた!


 ここにいたメンバー誰もがその時こう思ったことでしょう。
 しかしこのあたりまで来ると、渋滞している車のライトで辺りが明るくなってきます。
 ふ、例えバスが上から来ようとも、この渋滞が進むより先にわしらが駅にたどり着いてみせる!

 打倒バス!

( ̄◇ ̄)ノ「バスに勝つ!」
(全員)「おお!」

 この旅行でこれほどみんなの気持ちが一つになったことがあるだろうか、いや、ない。
 というか、この時が旅行の中で一番楽しかった瞬間だったかもしれません。
 人間どこに楽しみが転がっているか分かりませんね。


 渋滞で全く動けなくなっている車の間を縫うようにして歩き、もりもり前進します。どんどん進んだその先に駅の明かりが見えてきた時、「俺達は勝った!」と思いました。
 ――――が、何か変なんです。
 ものすごく長い人の列ができている。何これ。
 ちょっと前の方まで行って覗いてみると、これはどうやら駅まで繋がっている列らしい。
 は?

 電車に乗るため、駅のホーム、ホームまで登る階段、外に続いている道まで全部が電車待ちの人間で埋まっていたんですね。
 今までのテンションがた落ちですが、仕方ないので並びます。多分三十分は余裕で待たされました。
 やっとのことでホームに上がり、前の三人に続いてカズナとゆうさんが電車に乗り込もうとした瞬間

「ここまで!」

 といきなり駅員さんにとおせんぼされました。ありえない。(つ◇ ̄)
 先に行った三人も仕方なく戻り、ホームで次の電車を待ちます。この時、ホームの紅葉までちゃんとライトアップされているのに気づき、その綺麗さに感心する一行。

 その後やっと電車に乗り込んだのはいいのですが、やっぱりものすごく混んでます。あうあう、この車両はどうして吊り革がないのじゃー。
 帰りに乗った電車も側面は大きなガラス張りです。その理由がしばらくしてからやっと分かりました。
 いきなり車内の電気が消えたのだ。

Σ( ̄◇ ̄;)「え、なになに」

 てっきり停電か何かだと思ったのですが、後で聞いてみるとちゃんとアナウンスが入ってから消灯になったそうです。雑音多かったから聞こえなかったんだよう。
 車内が暗くなってすぐにアナウンスが流れ、窓の外を見ろと言います。
 何があるのかと見てみると、通り抜ける山の中に生えている紅葉が美しくライトアップされていたんですね。
 街灯もありませんから本当に闇の中に鮮やかな紅葉だけが浮かび上がっているのです。とても綺麗。
 このための観光用車両だったわけです。いや、これは良い。すごい待たされたけど。ものすごく混雑してるんだけど。

(´x`)「やはりいいものを見るためには、それなりの苦労をしないといけないということですね」

 悟りの境地に達しているのすけさんだからこそのお言葉です。ありがたく聞きましょう。
 でもこの時は一瞬疲れも吹っ飛びました。それは確かです。

 
 電車を乗り継いで四条川原町に出た後、ちょろっとお店を覗いたりしましたがどうやら夕食の予約を入れておいた時間がすぐそこまで迫っているよう。
 雨杜さんが電話で確認してくれたのですが、「遅れてきたらその分早く食べて帰ってね」みたいなことを言われたみたいです。すでに予約がいっぱいで、私たちの食事スタートがすでにラストオーダーの時間になってしまっていたのですね。お店閉める時間はかわんねーよと。
 さあ、ここからは雨杜さんを先頭にもりもり目的地まで再び歩きます。
 しかしここも人がすごい。歩道からあふれんばかりの通行人です。
 しかし歩く。予約時間が迫って責任感に燃えた雨杜さんの背中から闘志が見えるぜーっ。

( ̄◇ ̄)「すごいねえ、背中からオーラが漂ってるよ」
|`)「確かに」
( ̄◇ ̄)「漢は背中で語るというやつですね」
|`)「うんうん」

※歩く順番
( ̄^ ̄)←先頭でもりもり歩いている
(´x`)(=^・ェ・^=)←雨杜さんの後を真剣にぴったりついて歩く


|`)( ̄◇ ̄)←やや遅れてのんきについてゆくダメっ子二人

 でも遅れっぱなしだと置いてゆかれてしまうので、最後尾だってちゃんと一所懸命歩いてましたよ。ええ。
 目的地のお店の前に着いた時、やっと雨杜さんが振り返ってにぱっと笑いました。時間内に辿り着いたので、今まで張り詰めてた分ほっとしたんでしょうね。
 ほんとお世話かけっぱなしで申し訳ない。
 
 食事は全員同じコースを注文です。
 飲み物はせっかくだから日本酒を頼んで全員で乾杯することにしました。その後の飲み物はそれぞれ別のものでしたが、とりあえずカズナは初めの日本酒だけでいいやとちょびちょび飲み続ける。

 えーと、献立はまず、食前酒に梅酒と柿豆腐の小鉢。梅酒がすごく美味しいです。柿豆腐は柿のプリンみたい。
 茶碗蒸しやらお寿司やらを食べ進め、まだこれから自分でリクエストする寿司六貫が残っているのにお腹の容量がいっぱいになってしまいました。ううむ、日本酒を飲みすぎたせいか。まあ元々いっぺんに入らない性質なんですがね。
 気持ちは「食べたい」。しかし自分のお腹には入らない。
 こういう時は誰かに食わせるにかぎります。そうするとちょっと満足できるのです(マテ)

( ̄◇ ̄)「雨杜さんには鯵の炙りの握りをあげよう♪」
Σ( ̄^ ̄)
( ̄◇ ̄)「食え!(ホタテの握りをのすけさんの器に入れる)」
(´x`;)「『食え』と命令されては食うしかない」
( ̄◇ ̄)「寺さんにはサーモン」
|`)「ありがとうございます」

 会話は何話してたんでしたっけね。
 酒の席での話はテンション上がってるせいか、それともどうでもいい話ばっかしているせいなのかすぐ忘れてしまいます。
 ああ、酔った時のタイプとは(泣き上戸とか、笑い上戸とか)初めてお酒を飲んだ時の感情で決まるそうです(byのすけ)
 つまり、初めて飲んだ時に楽しく飲んでりゃ酔って陽気になるし、そうでない人はお酒飲んでもテンション下がるということですか。
 ちなみにカズナは前者のタイプです。飲んで泣くってどんな回路なんだろうなあ……。

 食事が全て終わってみると、店内にいるお客は私達だけになっていました。おう、確かに一番遅く来たからな(汗)
 テーブルに会計伝票がやって来て、人数で割って一人分の金額を出そうと思った時

|`)「今日ぐらい奢りますよ」
(´x`)「寺さんに僕が奢られるわけにはいかないでしょう、僕も出しますよ」

 と男性陣が男前なことを言いました。

( ̄^ ̄)「いや、さすがにそれはあれなんで、料理のお金は私達も出しますんで飲み物代だけお願いします」
(´x`)「じゃあ一万円出しますよ」
( ̄◇ ̄)「いや、飲み物代だけでいいよ?」
|`)「いいですって」

 というわけで、申し訳ないことに奢っていただきました。本当にどうもご馳走様です。
 お店を出て、ここで雨杜さんとはお別れです。
 京都案内ありがとうございました。今日の雨杜さんの漢な逞しい背中はいつまでも忘れません。Σ( ̄^ ̄;)
 また次のオフ会でお会いいたしましょうー。  

 京都駅に戻り荷物を持って電車で新大阪駅へと向かいます。
 京都旅行なのになぜ新大阪のホテルなのか。それは二ヶ月前でも京都市内のホテルは全部埋まっていて予約が取れなかったからです。
 旅行代理店のおねいさんに聞いたら、常連さんだと一年前に予約するんだそうな。
 恐るべし紅葉時期の京都! 魔都というだけはあるぜ。
 電車の中ではうーん、またしても何話してたか覚えてないな。
 あ、作者によって主人公タイプが全然違うとか、やっぱり主人公は作者の一部分だから似てる部分があるとか色々。
 そういやゆりあらすのオフ会って普通に遊んで世間話なので、創作談義をほとんどしません。
 創作談義やりたければいつでもチャットでできるし、これはこれで楽しいからいいと思います。

 深夜の人気の無い新大阪の駅に着くと、のすけさんが「どこのホテルですか?」と尋ねました。ゆうさんが地図を出してみると

(´x`)「……」
|`)「……」
(=^・ェ・^=)「……?」

 どうやら地図の縮尺が大き過ぎて分かりにくかったようです(笑)
 しかしその地図を片手にのすけさんが先頭を行き、ゆうさんが続きます。ホテルの場所を地図から導き出そうと真剣です。
 その後ろにやや遅れてぽてぽて歩く寺さんとカズナ。

(;´x`)【地図】(=^・ェ・^;=) 真剣


|`)「すごいですねえ」
( ̄◇ ̄)「真剣ですねえ」

 あれ、なんかデジャブ?
 
 とにかく何とかホテルが見つかり、無事チェックインした後男性陣は自分達が宿泊しているホテルへと帰ってゆかれました。ここから歩いて十分くらいのところだそうですなも。
 大変お世話になりました。
 何も言わなくても当然のように送ってくれましたからね、ゆりあらすはじぇんとるめんばかりで嬉しい限りです。

 ここまでは、疲れてはいてもまだまだ活動できるぜーとカズナは思っていたんですよ。
 しかし部屋に入って一度ベッドに座ってしまうとどーっと疲れが出たらしく、一気に眠気が。
 半眠りのまま風呂に入り寝支度をしたものの、日中山歩きした後遺症が如実に出ておりまして足が死んでます。このまま寝たら死ぬ、明日確実に死ぬ。

( ̄◇ ̄)「というわけで、足のマッサージをしよう!」
Σ(=^・ェ・^;=)「え、どうしたらいいんですか?」

 足裏から腿まで全部ぎゅうぎゅうやります。抹消から体幹にかけて老廃物をっ、乳酸を追い出せー。みたいな。
 カズナは遠慮なくやったのでゆうさんは悲鳴を上げていました。ふふふ。(=^TェT^=)シクシク


■11月24日(月)午前
 最終日です。というか、帰るだけの日なんですけど。
 今朝も携帯のアラームで目覚めたカズナ。昨日マッサージはしたものの、やっぱり足は筋肉痛です。多分やらずに寝ていたらもっと酷いことになっていたと思われます。
 どうやらゆうさんはカズナよりずっと前から起きていた様子。

(=^・ェ・^;=)「昨日も全然寝れなくて」

 その前日も全然寝れなかったと言っていたのに大丈夫なのか(汗)
 不眠は大変ですからのう、お身体お大事にー。( ̄◇ ̄)←お休み三秒だったヤツ

 宿泊しているホテルからは駅までシャトルバスが出ています。というわけでそのバス乗り場で列に並んで待っていると、係りのホテルマンがおもむろに人数を数え出し「一人乗れません」と最後尾にいる私達二人に言いました。
 昨日の電車でもこんなのありましたね。もうこういうのが運命なんでしょう、くそう。
 始めはどうすべーと悩んでいたのですが、昨夜だってここまで歩いてきたんだから「もういいよ、歩いてやるよこんちくしょー」とホテルを出ました。
 始めから最後まで、とにかく歩いて歩いて歩きまくる今回の旅行。運動不足解消にはいいかもしれません。非常に疲れますけど。
 人に尋ねたりして何とか駅に辿り着き、駅ビルの中に入っている喫茶店で朝ごはんタイム。
 まったりです、非常にまったりです。
 ぬぼーんとしながら食べ終わり、上の階でお土産やさんを物色。結局ここでちりめん山椒を見つけたので買って帰りました。激辛一味だけというのもあれなので(笑)

 ゆうさんはまだこれから大阪を見て回るそうで(寝てないのに大丈夫かw)、ここでお別れです。新幹線乗り場まで送ってくださってありがとうございました。
 新幹線に乗り込むと、あー旅行が終わったなあとしみじみ。
 紅葉はとても綺麗だったし、楽しい旅でした。
 次はディズニーランドという話が出ています。もしかしたら全然別のとこになるかもしれませんが、また来年の旅でお会いいたしましょうー。










おまけ

 ゆうさんにもらったお土産の手作りクッキー(殆ど食い尽くしたあとに撮影)と、カズナが持っていったスイートポテト(帰ってきてから撮影)はこんな感じ。
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